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マシンメイドとハンドメイドの差

マシンメイドとハンドメイドの差

June 22, 2016

マシンメイドとハンドメイドの違いはどこに違いが有るの?という問いをよく受けます。 同じ木型、同じモデル、同じ革で作成した場合、大きな違いを見出すことはできません。全く紳士靴に興味がないヒトにとっては、間違い探しのような差ではないかと思いますが、一度きっちり整理してまとめてみたいと思います。

今回、通称レイジーマンと呼ばれるブラックカーフのイミテーションエラステックシューズのサンプルをフルハンドで作成してみましたので、マシンメイドとハンドメイドとの対比を数回に分けて説明してみたいと思います。

とはいえ、細かい製法やパーツの用語の解説までをしていると一向に筆が進まなくなるため、わからない用語に関しては、ご自身でお調べになってください。

LEFT:マシンメイドはセントラル社製のグッドイヤーウェルト製法で4年前に作成したサンプルです。 RIGHT:ハンドメイドはハンドソーンウェルトにより、今月Corno bluのワークショップで作成されたものとなります。 マシンメイドとはいえ、セントラル社ではスッラフォルマの一点モノとしてフィドルバックのピッチドヒールで熟練の職人が丹念に仕上げていますので、工場製のマシンメイドとしては高水準の製品レベルにあると言って良いでしょう。 ますはベベルドウェストと呼ばれるアウトソールの比較ですが、エッジの効いたフィドルバックと大きく抉りこまれたボトムランに大きな差がみられます。 フィドルバックはウエスト部分の盛り上がった意匠ですが、しっかりエッジを立てたフィドルの意匠を施すためには時間のかかるシャンクの設定が必要です。さすがに工場製のマシンメイドではそこまで時間をかけてしまうのは難しいようで、マシンメイドでは湾曲したフィドルとなっています。 また、極端にウエストを絞り込んでしまうとアウトソールをマシンで縫う際に、ステッチが奥まで入り込むことができません。 実際に手で縫い上げる際もウエスト部分の縫いは専用の湾曲したレジナ(穴あけ錐)を用いて縫いあげています。

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