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白花色ライニングの理由

ILCEA BETIS CREMAの色はベージュではなく、淡い白花色。

スエードレザーはソフトでシルキーである反面、スムースレザーのようなハリとコシが圧倒的に足りません。一般的にはダブラーと呼ばれる布製の補強材で裏打ちするのですが、それでもハリとコシには力不足を感じざるを得ません。

発想の転換で、スエード素材にハリとコシを持たせるのではなく、内張のライニングそのものににハリとコシのある素材を用いて作成することにしてみました。 素材を試行錯誤した結果、現在使用しているILCEA社のBetisカーフをライニングとして使用することで、スエード靴であっても十分なハリとコシを持たせることが出来ました。しかも 素上げのカーフの足あたりはヌメ革以上の品質です。 しかし、通常のヌメ革よりも、非常に割高なBetisカーフをライニングにすることになると、部材の単価はバカになりません。

そこで、昨年捨てずに残しておいた、表のアッパーで用いた残った革を有効に活用を図りました。これにより単価の問題をクリアしつつも、ハリとコシの問題を解消することができました。

これが、レディーメイドのスエードシューズのライニングが白花色になった理由です。

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